差圧を漏れ量単位で表示するため、等価内容積を計測する必要があります。
このことをリークキャリブレーションと言いリークテスターにとって重要な要素です。
1容積変化方式のリークキャリブレーターによる等価内容積(Ve)の計測リークテスターをキャリブレーションモードで起動させ、検出時間中にワーク測定系に対し一定の容積変化(ΔV)を発生させます。
ここで発生する差圧(ΔP)を検出し対象となる測定系の等価内容積(Ve)値を自動的に算出します。
計測したVeを使って漏れ量単位(例えばmL/min)で表示することができます。
Ve: 等価内容積(mL) ΔV: 容積変化量(mL) ΔP: 差圧(Pa) P: テスト圧(kPa)
【補足】
オートリークキャリブレーターに関する内容の要約
- ワーク側の等価内容積を算出し表示する。
- この等価内容積算出手段によって漏れ検査装置を校正する手段をもつ。(Kチェック)
- 漏れによる差圧だけでなく漏れ量として表示する
- 差圧だけでなく、漏れ量による合否判定機能を持つ。
リークキャリブレーターの選定
リークキャリブレーターはテスト条件に応じ次の計算式から容積変化量を求め、形式を選択します。
全自動で作動するオートリークキャリブレーターと手動で作動させるマニュアルキャリブレーター(LCタイプ、QLCタイプ)があります。
ΔV: 容積変化量(mL) Ve: 推定の等価内容積(mL) P: テスト圧(kPa) ΔP: 差圧(Pa)最大1000Pa
ΔPが1000Paのときに求まるΔVフルスケールの値に最も近い(フルスケール以上でも以下でもよい)リークキャリブレーターを選択します。
スクロールできます。
テスト条件 | オートリークキャリブレーター | マニュアルリークキャリブレーター | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
LCタイプ | QLCタイプ | ||||||
ワーク容積 | テスト圧 | 型式 | F.S. | 型式 | F.S.※ | 型式 | F.S.※ |
小容積 | 中・高圧 | ALC-05 | 0.5mL. | – | – | QLC-0021 | 0.2mL |
小・中容積 | 低・中・高圧 | ALC-1 | 1mL | LC-12 | 1mL | QLC-0101 | 1mL |
小・中・大容積 | 低・中圧 | – | – | LC-22 | 2mL | – | – |
中・大容積 | 低・中圧 | ALC-4 | 4mL | LC-42 | 4mL | QLC-0401 | 4mL |
大容積(オプション) | 低・中圧 | ALC-10 | 10mL | – | – | QLC-1001 | 10mL |
※ F.S. = フルスケール
リークマスターを使用したK(Ve)キャリブレーション
一定の漏れをワーク測定系に与え等価内容積を求める機能です。
リークマスターを校正ポートに接続し、キャリブレーションモードで起動すればK(Ve)を算出し表示します。
LS-1881、LS-R900 、LS-R700でこの機能が可能です。
LS-1866では、リークマスターを使用して流量係数を算出し、差圧を漏れ量に変換します。
リークマスターを使用したキャリブレーション動画
LM-1C Jシリーズ 選定方法
LS-R902 J仕様 K(Ve)等価内容積測定【手順編】
LS-R700 K(Ve)等価内容積測定 【手順編】
LS-1866 K(Ve)等価内容積測定 【手順編】