トレーサビリティとは
計量トレーサビリティは、測定結果が正確であることを証明する取り組みであり、国際的に相互比較した国家計量標準よりILAC MRA(国際認定協力協定)の下で認定された校正機関が正しい校正を行い、測定結果が一定の基準からどのくらいの位置にあるかを特定する考え方です。
具体的には、次のような要素によって実現されます。
- 切れ目のない校正の連鎖 各校正が測定不確かさに寄与し、文書化された切れ目のない校正の連鎖を通じて、測定結果を計量参照に関連付けることができる。
- 測定の不確かさ 測定結果に関連する不確かさを適切に評価するための手法。
- 技術能力(校正技術) 校正機関が適切な技術を用いて校正を行う能力。
- 適切な校正周期 製品や機器の性能を保つために適切な周期で校正を実施すること。
- 文書化された測定手順 測定手順が適切に文書化されており、明確で再現性があり、測定の信頼性を確保するための手順が記載されていること。
- SI(国際単位系)への参照 測定結果が国際単位系(SI)に関連付けられていること。
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これらの要素を満たすことにより、計量トレーサビリティが実現され、測定結果の正確性と信頼性が保証されます。
特に、ISO/IEC 17025で認定された校正機関が校正を行うことによって、最も確実かつ合理的に計量トレーサビリティが実現されます。
そのため、校正機関が発行するILAC MRA認定シンボル付き校正証明書は、計量トレーサビリティの証明となります。
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トレーサビリティの解釈と提供書類の変更
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